沖縄昆虫録

素人による昆虫探索記。人によっては閲覧注意

命どぅ宝

昨日は6月23日、慰霊の日でした。

1日経ってしまいましたが、沖縄戦を描いた夫婦の画集を見に行ってきました。

佐喜眞美術館
丸木位里丸木俊沖縄戦の図」
http://sakima.jp/
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画家で夫婦のお二人は広島原爆、長崎原爆の戦争画をはじめとし、日本のみならず世界の人災を絵におさめている、人生をかけ後世に絵で語り継いでいるとのことですが

失礼ながら、今回初めてお二人のことを知りました。

来館したときは偶然にも私だけだったので、その世界を一人占め状態だったのですが
目の前に立つと、めちゃくちゃ怖かったです。
絵に圧倒され、しばらく立ち尽くしていました。

ようやく場の空気に慣れてくると人体の細部や色の濃淡を見て、不適切かもしれないですがキレイだと感じました。


館内を出ると外階段があり、登ると更に階段が続きます。

6月23日にちなみ29段でできた展望台です。

手前6段、奥23段
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登りきると宜野湾市の街並みや木々と海が広がります。
その中には普天間基地も。
この景色は丸木夫妻の絵を見たあとに見てと美術館より記されていたので写真はありません。

戦争当時、米軍は日本軍を追い詰めに南下したのですが、
そう考えると
この前昆虫探索で訪れたホロホローの森は南部に位置するので、激戦区だったのではと思います。
身を隠すための大きなガマ(洞窟)もあるので高確率で該当しているでしょう。
港川人がヤンバルクイナを食べていたことも前回記載しましたが、もしかして戦争に巻き込まれて、いなくなってしまったのではないかと思いを馳せてみたりしました…。


今回の記事は、このブログ(昆虫録)に直接は関係ないのですが、
生物を探している方ならわかると思いますが、
自然の中に身をおくと、生の力強さに恐怖を感じるときがあります。
私なんかだとチビります。(マジ)

生き抜く。という意志ですかね、
言葉で言い表せられませんが、
人もまた例外ではないと、この日をきっかけに教わりました。


ぬちどぅたから(命どぅ宝)
命こそ宝、という沖縄の方言があります。
方言が消えつつある現代でも語り継がれている言葉です。
万物に価する言葉ではないでしょうか。

記念日があるから思い出すのではなく、いつの日も忘れず生物と共に過ごしていきたいものです。

展示会は2022年1月17日まで。
6月27日は日曜美術館の番組で再放送されるそうです。